体験:ヘルプマークは誰でももらえる?簡単すぎる受け渡し 心ない声

ヘルプマーク

2012年に東京都が制定したヘルプマーク。2019年現在では、ほとんどの都道府県(40)で普及が進んでいる。昨年、病院にいる娘に代わって初めてヘルプマークを申請しました。

術後2週間で初めての外出許可がおり、地元ではない町の区役所に赴きました。申請前の想像では、申請書に住所、氏名、かかっている病院などを記入するのかな...住民ではないけど貰えるのかな...などと思っていました。

案内係に手術を受けて近々○○県まで(飛行機・電車・バスを使って列島半分の距離を移動)戻らないといけない...と簡単な説明をすると福祉課に案内された。カウンター越しに「ヘルプマークありますか?」と尋ねると「ヘルプマークですね...」と、すぐに手渡してくださった。「何も書かなくていいんですか?」「はい」これで終わりでした。。カンタン

ヘルプマークをつけた体験談としては...空港の手荷物カウンターに荷物を預けて時間まで休憩しようと立ち去ろうとした時、空港職員が駆け寄ってきました。「ヘルプマークをおつけのようですが...」簡単な状況と便名を告げると「なにかお手伝いできることはありますか?」と言っていただいたので、体幹失調があるので、おトイレの際の介助をお願いしました。搭乗すると、すでに連絡がいっていたようで安心して過ごすことができました。

では、実際にヘルプマークをつけている人は...


どうでしょう...一見すると健康な人となんら変わりないですよね。元気そうな若い女性。でも実際には、数日前に頭の手術を受け、右耳があまり聞こえておらず、眼振と複視(物が二重に見える部分がある)、体幹失調(ふらつき)があります。目の前にいるヘルプマークをつけている人の状況は、自分の想像を超えているかもしれません。
(この駅の壁が可愛くて写真を撮りました。どこの駅かわかる人いるかな...)

その後、日常生活でヘルプマークをつけることはありません。定期検査等の長距離移動の際につけているようですが、ヘルプマークをつけていて席を譲られることはないそうです。(席を譲っていただけたら有難いですが、主目的は何かあったら手をかしていただきたい...というものです)

普及がすすむ一方で、オークションに出品する人も出てきています。(本来、無料配布です。)


■ ヘルプマークをつけて外出してみたら:NHK

当事者さんにとって受け渡しが簡単というのは良い面でもありますが、都営地下鉄等の改札で『ヘルプマークください』だけで貰えてしまうのは悪用につながりかねないと思います。(誰でも持ってしまう)
中にはヘルプマークをこれ見よがしに使う人までいるようで... そのうち、本来必要な人と、そうでない人の区別がつかなくなるでしょう。ヘルプマークの意味がなくなってしまうのも時間の問題かもしれません。

実は、このヘルプマークより先に当事者間の想いで生まれたバッジがあります。
大切なものは目にみえないと書かれた『見えない障害バッジ』です。赤いハートマークが当事者用。ハートのないものが啓発用として誕生しました。小さな始まりでした。


350円+送料で3つ購入しました。わたしは主に関東で啓発用をつけていましたが、このバッジをつけている人に会うことはありませんでした。
例えば小児がんを克服し、ひとりで電車に乗る場面があったとします。その子の体調がすぐれない場合、いっしょに電車を降りてあげることができますよね。見守る想いです。

■ それぞれの意味:わたしのフクシ