新型コロナウイルス不活化試験エタノール50%1分不活化?界面活性剤

新型コロナウイルス

自宅待機中や検査を受けられないまま亡くなる人が増えています。
東京都港区の57歳男性(4月6日発熱など⇒自宅療養 4/15午前会話・夜死亡⇒陽性)
※都内では自宅や路上で死亡した後、感染が判明したケースが11件。

東京都の単身赴任中50代男性(4/9PCR検査4/11世田谷の社員寮で遺体で発見⇒死後陽性※4/3日から複数回に渡り世田谷保健所に電話を入れていたが早期検査に繋がらず...)

埼玉県の52歳男性(4/11発熱38.6度・味覚異常 4/16陽性⇒軽症⇒自宅待機 4/20体調悪化を訴える⇒翌4/21入院先が決まったが死亡が確認された)

埼玉県の70代男性(4/6発熱・咳 4/9陽性⇒軽症⇒自宅待機 4/14容態急変・死亡確認)
※埼玉県では現在357人が自宅待機を余儀なくされている。

岡江久美子さん(4/3発熱 4~5日様子をみるよう指導 4/6容態急変 人工呼吸器装着⇒陽性 4/23死亡)※直近の治療歴から速やかな検査でまずコロナを除外して療養させて...😟

自宅や路上で倒れて死亡したあとに新型コロナウイルスに感染していることが発覚するケースが各地で相次いでいる。4/21NHK
これに対し菅官房長官は『現時点で把握しておらず、今後把握していく』と述べた。。

✅厚生労働省発表“入退院の状況”に、入院治療を要する者のうち...“軽・中等症”でも”重症”(人工呼吸器・ICU)でもなく“入院待機中317人”“症状有無確認中4,334人”“症状の程度確認中617人”という、何だかよくわからない状況の人たちが日々増えている

多くの感染者が自宅待機を余儀なくされるなか、重要になってくるのが家庭内の消毒です。家庭内感染も増えています。消毒用品の品薄状態が続くなか...

消毒用アルコール70~83vol%に替わるもの(実生活と試験管内の環境の違い)

医薬部外品および雑貨の新型コロナウイルスSARS-CoV-2不活化効果について:北里大学
簡単に言うと...『エタノールは50%以上の濃度があれば接触時間1分間で新型コロナウイルスの不活化が可能ですよ』という内容。エタノール・界面活性剤含有の市販製品で試験。

この報告を見て一番気になったのは...試験管内でのウイルス不活化評価というところ。日常生活の中でドアノブなどを液体の中に1分間浸けておくことはできません。

実生活の中での消毒は、スプレー式であればポタポタ垂れてしまうためペーパーで拭き取ります。または、浸み込ませたペーパーで拭くかのどちらかだと思います。

また、生活空間でのウイルスは金属の上であったり、ガラスやプラスチックと、さまざまな物質上にいます。外気に触れていたり、湿度のある場所であったり...環境もさまざまです。

試験管の中と違い、生活空間でのエタノールは1分間放置すると濃度50%を保てないのでは...生活空間でも濃度50%のエタノールでウイルスが不活化できると理解してよいの?

この評価試験では多くの住居用洗剤等が接触時間1分で不活化効果ありの判定を得ている。

花王製品不活化試験

クイックルワイパーに至っては...絞り液の文字。あの不織布に染み込んだ液体を絞って試験管で1分間ウイルスを漬け込んだ? 実はこれ、実際にうちで使っていて、3月8日のブログ画像の一番奥に写っています。通常の使い方でウイルスが1分間この液体に接触(覆われる)するのは無理です。すぐ乾きます。(環境にもよりますが...)
では、なぜ使うようになったのかというと、成分がエタノール界面活性剤だったから。たとえ不活化成分を満たしていなくても、物理的に拭き取ることが重要なので。絡めとる効果はあると思います。が、これで拭いたからといってウイルスが死滅するかと言えば...

✅この製品のエタノールが何%で界面活性剤がどれくらい入っていて、どの成分がSARS-CoV-2ウイルスを不活化に導いたのか...一切ふれられていません。どの製品も。
界面活性剤アルキルアミンオキシド
おそらく、界面活性剤アルキルアミンオキシドがエンベロープの脂質を変性させたのかもしれませんが、もともと月に1度か2度くらい掃除に使うかな...という製品を新型コロナウイルスを死滅させるために消毒として毎日使用するというのも考えものです。毒を以て毒を制す...

これらすべて花王の製品です。
家族が感染し自宅待機という家庭もあるなか、かんたんマイペットが新型コロナウイルスSARS-CoV-2を不活化できると信じてエタノールのかわりに使っても家族を守れますか?😦
☑花王かんたんマイペットの成分
かんたんマイペット 新型コロナ
かんたんマイペット 新型コロナ

ウイルス不活化試験のやり方

この新型コロナウイルス不活化試験では、時間を1分10分で設定しています。一般消費者目線で知りたいのは...5秒~10秒で不活化できる製品はどれか?ということ。
もし、そんな短い時間で有効なものは『ない』という結果なら、その方が試験価値がある。

また、試験管の中での浮遊試験ではなく表面試験(キャリア)?で。実際の生活空間で本当に有効なものを知りたいです。人の命に重きをおけば...当然こちらのやり方になる。

フマキラーは何故この試験に参加しなかったのか...

試験に先がけ、研究結果の公開に異議を唱えないことを前提に国内複数企業へサンプルの提供を要請したという。その結果が...花王だけ。。😷

✅ 追記:2020.5.8
花王とEMEと北里研は新型コロナの中和能有するVHH抗体を3週間で取得 日経バイオ
花王が企画した3者共同研究...ですよね、なので花王製品オンパレード。でも...1分間液体に接触(覆われて)していないと不活化できない...という結果でもある。。😟(追記ここまで)

科学的に効果が証明されていない”問題で、日本環境感染学会の菅原氏の見解に噛みついたフマキラーさん、あの時はネコ腸コロナウイルスで実証済としていたけど、新型コロナウイルスSARS-CoV-2を使った試験で効果を得るチャンスだった。

実は、花王の試験もフマキラーの試験も...北里大学 😨
フマキラー 北里環境科学センター ウイルス液0.1ml:試験品0.9ml 接触時間10秒
花王    北里大学研究所    ウイルス液3μl :試験品27μl 接触時間1分10分
新型コロナウイルス不活化試験では、接触時間を統一しませんか?
(もっと言えば、ウイルスの量や温度など...)

フマキラー3製品は同じエンベロープを持つネコ腸コロナウイルスで実証したので新型コロナウイルスにも効果が期待できると自信をみせていた。(検出限界の99.9%不活化)

中でもウイルシャット ノンアルコール除菌プレミアム100%植物成分これも不活化効果ありとしていたので、主要成分のGSE(グレープフルーツ種子エキス)に除菌・抗菌効果をサポートするアルカリ成分を組み合わせた特許申請中のパワフル処方...というのを新型コロナウイルスで試してほしかったなぁ。強い毒性をもつ界面活性剤製品に替わるものがあれば...

それにしても、今回の北里大学研究所の試験は、国立感染症研究所の事業の一環でもあるようなので、厚生労働省認定の結果ということでいいのかな。もしそうなら、医療機関でもエタノール70%の代替品として花王製品で消毒できるということ。

と、思いきや...
☑厚生労働省4月22日更新 新型コロナウイルスQ&A
Q:70%以下のエタノールを消毒に用いることは可能か...という質問に
A:70%濃度のエタノール消毒液の使用を推奨するが、需要に対して供給が追いつかないため、60%台のエタノールでも一定の有効性を示す報告もあり、入手困難な場合には60%台のエタノールを使用した消毒でも差し支えないとする。
4月23日 宝酒造は、厚生労働省から『手指消毒用エタノールの優先供給スキーム』への協力要請を受けて特定発酵アルコールを供給する。アルコール分95度18リットル缶で月間5,000本。をはじめ、各地の酒造メーカーがぞくぞくと高濃度アルコールの製造を始めている...😮

海外ではエタノール濃度30%で新型コロナウイルス不活化という報告も...

アメリカ疾病管理予防センターCDCでは、アルコール濃度60%以上を推奨しています。日本ではアルコール濃度70%以上ですが... また、実は海外でも濃度の低いアルコールでSARS-CoV-2が不活化するという報告があるのです。

新型コロナ アルコール30%

30秒の暴露でエタノール濃度30%で新型コロナウイルスSARA-CoV-2の不活化という内容。
北里大学研究所の試験では、エタノール濃度30%接触時間1分で不活化効果なしの結果です。
こういったウイルス不活化試験...世界的にウイルスの数や温度、接触時間など試験方法を統一してほしいですね。何を信じてよいのやら...

持病リスク家庭...我が家の消毒方法

我が家は現在二人家族ですが、重い持病をもつ家族が身近に二人おり、感染させないために家の中にウイルスを持ち込まないようにしています。

いちばん人と接する機会が多いのは夫...なので、帰宅したら玄関の下駄箱の上に鍵・メガネ・携帯など金属やプラスチック製品をすべて出してもらいます。

外着は玄関に近い部屋に置き、まずは手洗い。
1.ポビドンハンドウォッシュ泡タイプ(ポビドンヨード7.5g/100ml)で念入りに手洗い。
2.普通の石鹸やハンドウォッシュで2度目の手洗い。
3.時と場合によってアルコールスプレー(SARAYAハンドラボ
帰宅後の手洗いで使ったタオルは、すぐ新しいものと交換します。

感染予防は何と言っても手洗い。お弁当の入れ物にハンドタオル携帯用に小分けした液体石鹸を入れています。どこでも手洗いができるように。

その間に、玄関に置いたものをアルコール消毒。と言っても、品薄で濃度70%以上のものは手に入りません。使用感などで選んだものは...

ジョンソンアルコール消毒

ジョンソンのカビキラー キッチンアルコール除菌です。高濃度アルコールで99.99%除菌と謳っていますが...あくまでもに対してです。多分、アルコール濃度は60%以下でしょう...

新型コロナウイルスに対して効果はありますか?の質問に...
特定の病原菌について効能・効果を謳うためには薬機法上の承認が必要です。承認を受けた製品ではありません。また、直接肌に触れることを念頭に開発されていないので保湿剤等が含まれていないため手指への使用はお勧めできません。濃度の公開はしていませんが業務用製品を除く一般製品の中ではアルコール濃度が高い方であることを確認しています。

ペーパータオルを敷き、鍵などに吹きかけ少し放置します。あとは拭いてお終い。室内のドアノブやスイッチ等は、染み込ませたペーパータオルで拭きます。 玄関外側のノブだけは、週末にハイター希釈液をスプレーしたあとに、お湯拭きをします。

✅最強の消毒は...なので、お茶やコーヒーのお湯を沸かしたとき、余った熱湯を台所や洗面所の水栓等に掛けて消毒。(職場で使ったハンドタオルも少し熱湯に浸け洗濯)
『手指消毒がコロナに1番効く理由』 岩田健太郎 東洋経済 2020.5.4

今後予定されている新型コロナウイルス不活化試験

4月15日 経済産業省は品薄が続くアルコール消毒液の代用品として、台所用洗剤の洗浄成分『界面活性剤』・塩酸と食塩水を電気分解した『次亜塩素酸水』・除菌ウエットティッシュに含まれる『第4級アンモニウム塩』の実験を行う。

新型コロナウイルス不活化試験

新型コロナウイルス不活化試験

すでに北里大学研究所が新型コロナウイルス不活化試験で花王の製品を不活化効果ありと認定したように界面活性剤の不活化を証明するのでしょう。

ですが、中には毒性の強い界面活性剤もあります。エタノールと同じように消毒剤として毎日使うことに健康に問題はありませんか?環境に問題はありませんか?